ファイアーエムブレム封印の剣の小説を書こうぜ!!


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ファイアーエムブレム封印の剣の小説を書こうぜ!!

1: スーパーサイヤ人名無し:04/11/16 20:41 ID:xwD.4YS.
さあ書け

87: 21章:真の強さ:05/08/02 09:59 ID:gAExt6/c
出発を明後日に控えた日の晩。その夜もロイ達は進軍のスケジュールなどでエトルリア軍部との会議を続けていた。当然、その間は恋人といえども勝手に部屋に入ったりは出来ない。シャニーは暇を紛らわす為に黙々と剣を振るっていた。姉の事や王女の事、そして義兄のことを思い出すと握る剣にもおのずと力が入った。自分のこの手で・・・義兄の敵を討ちたい・・・。何度そう思った事か。でも、それをいつもロイの言葉でかき消してきた。憎しみでは、何も生まれない、と。ロイだって故郷のフェレを奪われて、もしかしたら・・・こんな事を言っていいのかな。もしかしたらお父さま達も死んでしまっているかもしれないのに。やっぱりロイは凄い人なんだなぁ・・・。
気が付くとびっしょり汗をかくまでやっていた。どのくらいの時間がたったのだろう。シャニーは剣を鞘に収めて地面に置き、自分も寝転がった。しかしまだ会議室の明かりはついたまま。ロイ、今日も徹夜かなぁ。明日おいしい手料理でも作ってあげるかな。そう思いながら星をボーっと眺めていた。
シャニーはこういったボーっとする時間が好きだった。何もかもから開放されて、ただ広い空を眺めていると、不思議に心が落ち着いてくる。悲しい事や腹が立った時は必ず空を見上げて寝転がった。
・・・今でも信じられないな・・・あたしが14で傭兵見習いの修行に出てそんなヒヨっこがベルン動乱を鎮めた英雄のうちの一人だなんて・・・そんな傭兵がエレブ最高の英雄の婚約者だなんて・・・未だに信じられないなぁ・・・。それよりももっと信じられないのはその後だけど・・・。たった16で団長になって・・・平和だったはずなのに突然また戦争になって・・・義兄ちゃんが死んで・・・。
そしてあたしも死んで・・・竜になって・・・。信じられない事ばかりだな・・・。でもあたしは今この世に生かされている身。弱音なんか吐いてられない。ロイのためにも、皆の為にもがんばらなくっちゃね・・・。あぁ、またつまらない事で悩んじゃったな・・・。あたしらしくない!よし、汗かいちゃったし、水浴びでもしてこよう。ロイだって汗臭い女の子なんか近づいて欲しくないだろうし。
シャニーがいつものように足を大きく振り上げ、上半身を起こす。そして大切な剣を握って立ち上がる・・・剣がない! シャニーは慌てて剣を探す。
「おいおい。こんな刃こぼれした剣なんか使ってやがるのか。いくら銀製だっつっても、こんなナマクラじゃこの先やっていけねぇぞ。イリアの王族ならもう少しいい剣使えよな。」
ディークだった。見回りに来ていたのだろうか。しかし、シャニーは激怒した。
「ちょっと!その剣返してよ! その剣はあたしの大事な宝なんだから!」
「あ、あぁ、すまねぇ。しかしそんなナマクラが宝だなんて、お前も変わり者だな。」
「・・・。」
ディークに悪気のないことは分かっていた。しかしあえて怒った振りをして睨んでやった
「あー悪かったよ。機嫌直せよ。な?酒おごってやるから町に行こうぜ。」
「それって口説いてるの?」
「バーカ。ほら行くぜ。」
二人は町の酒場に入った。夜の酒場は荒くれの住処だ。エトルリアといえどそれは同じ。夜に女一人で酒場に入るなんて危なくて出来ないが、今日は頼れる用心棒が一緒だ。
「それにしても、お前と酒を飲める日が来るとは思ってなかったぜ。」
「ふふっ。あたしだって、こうやって夜の酒場にディークさんとデートに来るだなんて夢にも思ってなかったよ。」
しばらく酒を酌み交わしながらたわいもない会話で盛り上がった。
酒がまわってきた頃、ディークはふと、シャニーの顔を見た。そういやこいつの顔をまじまじと見るなんてのは初めてだな。・・・意外にきれいな顔立ちしてるじゃねーか・・・。
そこにあるのはかつてのやんちゃ顔ではなかった。確かに面影はあるが、それは立派な一人の女性の顔だった。整えられた短髪に小ぶりな顔立ち。そして耳には、ロイから貰ったのだろうか、きれいなピアスをしている。ホンワカした中から、妖艶さがにじみ出ていた。
「お前・・・綺麗になったもんだな。」
酔いのせいか、ついつい口からこんな言葉が漏れた。
「え?! やっぱディークさん、あたしを口説いてるんでしょ。 ダメだよ、あたしにはもう心に決めた人がいるんだもんね。」
「へっ、誰がお前みたいなじゃじゃ馬を口説くかよ。黙っていれば美人って言うのはまさにお前の事だぜ。」
そういうとディークはコップに入っていた酒を一気飲みして新しく注ごうとした。
「ディークさん気をつけてよ。この前も二日酔いで一日中げーげーやってたらしいじゃない。」
「大丈夫だ、この程度の酒じゃ俺は酔わねぇよ。」
ところが、その後酔って大変だったのはシャニーのほうだった。大声で騒ぐは近くの荒くれに喧嘩売るはで大暴れだ。



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