ファイアーエムブレム封印の剣の小説を書こうぜ!!


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ファイアーエムブレム封印の剣の小説を書こうぜ!!

1: スーパーサイヤ人名無し:04/11/16 20:41 ID:xwD.4YS.
さあ書け

96: 手強い名無しさん:05/08/03 15:48 ID:E1USl4sQ
その夜も、ブリザードは絶えることなく続いていた。
シャニーは誰にも気づかれないように城の入り口へ向かっていた。外は極寒。いくら神竜といっても
この環境では手も足も出ないだろう。・・・でももう我慢できない。お姉ちゃんが危ない。今ここでじっとしている間にも、姉や姪は処刑されてしまうかもしれない。そう思うと居ても立ってもいられない。
こうなったら自分だけでも先に王都に突っ込んで、姉達を救出してやる・・・。徒歩だと雪と矢まで時間かかるけど、飛んでいけば1日もかからないだろう。吹雪の中を飛ぶのは天馬騎士時代に慣れているし、絶対イケル・・・。お姉ちゃん、待っててよ・・・。今助けるからね。
「・・・シャニーよ、どこへ行く?」
突然の声に背筋がぞっとした。周りを焦って見渡すとそこにはルトガーがいた。いつもより厳しい目つきをしている。
「え?! えーと・・・散歩だよ、散歩!」
「・・・こんな吹雪の中を散歩か? バレバレな嘘を言うな・・・。」
「う、嘘じゃないよ。あたしは雪国出身だよ?このぐらいの吹雪どうってこと・・・。」
「どうという事もないから自分だけで突入しようと思った・・・そうだろう?」
「な!?」
「ふっ、ディークは騙せても俺は騙せんぞ。お前のような単純なやつの考えは容易に見抜ける。」
「・・・心を見透かされてるみたい。剣もひらひら避けられるし・・・。でも、なんでここに?」
「俺はお前に剣を捧げた。捧げた人間を守るのが俺の仕事だ。居て当然だろう。」
「なら、見なかったことにして。お願い。急がないとお姉ちゃんが・・・。」
「俺には・・・お前の行動を止める権利はない。しかし、分かっているのか?自分がしようとしている事が何を意味しているのかを。」
「わかっているよ・・・。単独行動だから皆心配するし、吹雪の中を行くんだから命の危険だってある。」
「・・・それだけか?」
「え・・・?」
「お前一人で突撃したところでどうなる?・・・わざわざ鳥籠に飛び込みに行くようなものだ。」
「でも! 急がないとお姉ちゃんが・・・。」
「お前は今牢の外にいるたった一人の王族だ。・・・ベルンはお前を血眼になって探しているはずだ。」
「それは・・・。」
「それに敵将はなかなか頭の切れる奴だと聞く。・・・敵の術中にはまる可能性もあるのだぞ? それでも行くのか?」
「わかってる。確かにルトガーさんの言うとおりだよ。でも、今行かなきゃお姉ちゃんが殺されてしまう。お姉ちゃんが殺されたら、イリアの民は心の拠り所をなくしてしまうよ。そんな事になったら、それこそ敵の思うがままになってしまう・・・。」
「・・・。」
「あたしは世界を救う為に蘇った。この命にかけてでも、それを果たさなくちゃならない。だから多少危険でも、できることはする。もう時間が・・・ないんだよ・・・。」
「・・・わかった、泣くな。先も言ったとおり、俺にはお前の行動を止める権利はない。・・・しかし無茶はするなよ。お前にもしものことがあればロイや・・・ディークが悲しむ。」
「え、ディークさんも・・・。」
「ふっ。これを持っていけ・・・お前は神竜だから魔法には高耐性だろうが、相手は風の魔法使いだ。
・・・持っていても損はないだろう。」
そういうとルトガーはポケットからあるものを取り出した。
「こ、これは・・・デルフィ神のお守り・・・どこでこれを?」
「エトルリア王宮にあった・・・どうせ奴らには無用の長物だろう。・・・お前が持っていけ。」
「ありがとう。あたしのためにそんなことまでしてくれてたなんて・・・。」
「ふ・・・。あいつと約束したからな。」
「あいつ?」
「気にするな・・・お前に剣を捧げたというだけで理由になる・・・。」
「むちゃくちゃ気になるって・・・。」
「急げ、時が移る。・・・武運を祈っている。」
ルトガーはシャニーに防寒具を着せ、その場を去った。
(ありがとう、ルトガーさん。がんばってくるよ。)
心の中でそうルトガーの例を言って、シャニーは極寒に羽ばたいていった。



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