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パワプロ小説
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352: 06/03 01:12 ID:rE [sage]
 戸美子は良い女の子である。何より可愛い。女の自分から見てもそう思える。小柄で目が大きくて、守ってあげたくなる女の子というやつだ。背が高くてどちらかというと男寄りな自分なんかと比べてよっぽど女の子している。くそう、羨ましい。
「紅咲君なんて全部『お前』で統一してるじゃん。あれぐらいでいいと思うけど」 省23
353: 06/03 01:13 ID:rE [sage]
 午前中の長閑さをひっくり返したように、放課後の野球部の練習では一波乱が起きた。グラウンドの中央で、憂弥と先輩らが睨み合っている。その状況を目の辺りにしたとき、玲奈はもう失神しそうになった。
 まさか水分補給用のドリンクを作るという短時間に目を離しただけで、突如ここまでの険悪なことになるとは、思いもよらない。玲奈は自分の迂闊さを後悔した。適正テスト以来何事もなかったからすっかり油断していた。そうだアイツはこういうヤツだった。少しでも気を抜いたら駄目なのだ。 省24
354: 06/03 01:14 ID:rE [sage]
「あん?! なんだ柊!」
「あちらはとても理論的な話の解決を望んできています。なのに圧力と暴力で解決するのはスマートじゃありませんよ」 省45
355: 06/03 01:16 ID:rE [sage]
 玲奈が入学早々に戸美子と仲良くなったように、憂弥にも早速と中の良い友人ができていたようだった。よく練習を二人で行っている姿を見かける。その彼の名前は片桐桐人と言い、何を隠そう、あの適性テストのときに憂弥から挑発まがいの握手を受けたキャッチャーの人だ。憂弥とは似ても似つかぬ大柄な身体と仏頂面で、あの憂弥とどうウマが合うのか玲奈にはさっぱり分からなかった。
「はい、さっきの時間のヤツ」 省37
356: 06/03 01:18 ID:rE [sage]
「こういうことぁ、軽い調子で早めに言っといた方がいいだろうが。これから長い付き合いになるんだし。それともなんだ? 辛気臭ぇ雰囲気の中でぼそぼそ語ってもらう方がお好みか? お前」
「そ、そういうわけじゃないけど……なんか、アンタの口から言うことじゃないでしょうって、思っただけよ」 省20
357: 06/03 01:30 ID:rE [sage]
257
そう言って頂けると大変嬉しいです。恐縮ですありがとうございます。
是非、書き始めた小説は完結させてあげて下さい。でなきゃ折角出来上がった世界がもったいない!
そして是非、どこかで日の目を見たなら教えて下さい。全力で読みますので。
こちらの雲龍高校編も楽しんでもらえるように、自分も精一杯書かせて頂きます。
一緒に頑張りましょう。
長文失礼しました。
358: 06/03 20:06 ID:rE [sage]
 根性というものがどのように肉体に作用し、どのようにして身体能力を底上げするのか。玲奈は不思議でようがなかった。このスポーツ科学が発達した今日、一昔前の根性論によるシゴキというものはめっきり見られなくなった。それはとても喜ばしいことなのだが、しかしそもそも根性とはなんぞや。一昔前の偉大なる方々は、それを理解した上で根性だ根性だと声高に叫んでいたのだろうか。そうでないならば、もはや根性とはマイナスイオンレベルのあやふやさしか持たないものとしか思えない。
「あー……」 省23
359: 06/03 20:07 ID:rE [sage]
 先日の柊先輩によるお説教で憂弥も真面目に草むしりに参加してはいるものの、やはり草むしりは草むしりであって、そこに野球の技術的な向上要素は何も含まれていない。他人より一球でも多くボールを投げろ、一回でも多く素振りをしろという少年野球での鉄則が、崩れていっているような気がする。
 少なくとも今の三年生がこの夏を終えるまではこの調子なのだろうと思うと、なんだが申し訳ない気がしてきた。マネージャー風情が申し訳なくなったところで、事態は何も好転しないのだけれど。 省18
360: 06/03 20:07 ID:rE [sage]
「もともと、雲龍は武術奨励の学校じゃけえ、年功序列の考え方が根強いんじゃ。先輩の言うことに後輩は逆らったらいけん。そんな馬鹿げた雰囲気がまだ残っちょる、時代遅れじゃと、散々先輩に言ってはいるんじゃけどのう」
「幸崎先輩は、年功序列な考え方、お嫌いなんですか?」 省33
361: 06/09 21:03 ID:FA
これは期待していいんだな?
いいんだな?
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sage
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